現状を把握するための分析・研究をすることにより、次の課題を明確にします.
*研究手順
熟練者と未熟練者の比較、男女差、成功と失敗例の比較、勝者と敗者の比較など
横断的研究(指導/実践)で課題を明確(現状分析)にし、指導/実践の前後に課題が改善されたかを検証(成果分析)することになります.課題解決のために適した練習内容群をどれだけの期間にどのくらいの時間費やしたかを記録し、その変化を比較・分析して指導の成果を検証します.
現状の分析や指導の成果を検証するための方法を工夫する必要があります.既存の分析方法やその改良型を利用し、必要に応じては新しく分析法を開発する事も必要となります。
まず、現状を把握し、課題を明確化する必要があります。次に課題解決の方法を計画し、実践します。指導・実践された結果は検証され成果が確認されます。以上の経過を記録し、整理すれば報告書が完成します。
選手が技術や戦術を発揮する際に、どのような時期にどのように感じて(筋感覚など)プレーしているかなど、選手の感覚を記述し分析する方法です.トッププレーヤーの“運動のコツ”を明らかにするために有効な方法で、インタビュー形式での調査が有効です.
*VTR画像などを利用して動作場面を客観的に分析出来るが、その動作がなぜ、どのような意図で実施されたかを推察できない.主観観察法はこの“運動のコツ”に相当するポイントを浮きだたせることができる.
自己の感覚と経験をもとに、視覚・聴覚情報などを中心に、技術や戦術行動を分析・評価する方法です.長年の指導経験や動作解析などの分析経験を積むことにより、一瞬に発揮される技術や戦術の良否を評価できるようになります.
また、トップレベルの選手が技術や戦術を発揮する際の思考過程をインタビューなどで調査する事により、選手の自己観察結果の評価を高めることが出来ます.実際のプレーを視覚情報から評価する場合、複数の有資格者(上級コーチなど)が評価基準を設定し、同じ評価を得たものを一般的評価とすることにより評価基準の妥当性を高めることが出来ます.
また、技術や戦術を発揮する選手や、チームを指揮する指導者に、質問項目を準備しアンケートを実施する.アンケート方法には、質問項目を印刷し被験者が記入する質問紙法や直接被験者に質問するアンケート方がある.
客観的分析例は、Ⅲの分析方法(機器)別 分析法でしまします(上記リンク)